暑さ冷ましに、冬に作った版画を

これは「つめたくやわらかな朝」というタイトル、昨年作った版画です。これを作っていた時は寒かったことを思い出します。
雪原に映る樹の影がきれいたったので、それを版画にしてみたもの。色がなかなか出せず、青・黒・白で色々検討していました。
いつも、本体よりも、その影のほうに惹かれます。水面でもそう。雲そのものよりも雲が映った水面のほうに興味が湧く。影のほうの世界とこっちの世界を、頭のなかでぐるりと回転させたりして遊んでいます。
頭の中で視点を回転させる遊びは幼稚園ぐらいからやっていた記憶があります。大人ばかりの中で育ち、大人の話の場に座らされていることが多かった。もちろん話は分からないしつまらない。なので、自分の座っている位置と相手の大人の座っている位置を頭の中で入れ替えて、あの人から見たこの部屋はどんな風景か?と想像して遊んでいました。相手は、熱心に話を聞いている子だなと思っていたかも。