2026年9月のメモ「蜘蛛の糸」
(こちらの ”forest_memo”は森林インストラクターの自己研鑽を兼ねて毎月更新している森のブログです。版画のほうはトップページからご覧ください。)
本当に雨の多い9月です・・
しかし蜘蛛の巣を見るなら雨または雨上がりに限る!
巣がきれいに見えるし、晴れの日にありがちな、歩いていて顔から突っ込んだりしてしまうことも少ないです。
一本の樹に沢山の小さいハンモックがかかっているような童話のような光景や、
(↓本当はもっとすごいのもあるのですが、写真に撮れない・・)

雨粒をまとってまるで芸術作品のような巣などなど・・・


晴れの日にもあるはずだけど見えていないものが見えます。
森の中にはいつもこんなに沢山の蜘蛛の巣があるのか!というか蜘蛛ってこんなにいたのか!と驚きます。
先日訪れた場所の広報誌※の過去号で、蜘蛛の巣についての記述が表紙を飾っていたものがあったでご紹介します。

表紙のキラキラした写真の正体について、中の頁に書かれた内容を要約すると・・・
蜘蛛が自分の出した糸で風に乗り、長距離を飛ぶ行動を「バルーニング」と呼ぶそうで、沢山の蜘蛛が一斉にそれを行なった結果、糸が木の枝にひっかかって風になびいている光景、だとのこと。
興味深いことに、バルーニングは風だけでなく「電場」も関係しているという報告もあると書いてありました。
これは、、渡り鳥の渡りの秘密と同じぐらい、またひとつ気になる物事が増えてしまったという感じ。
何より、このバルーニングの光景を東北地方で「雪迎え」と呼ぶ地域があるらしいとのことに、心惹かれます。
私の暮らす地域は蜘蛛が多く、手のひらサイズもあろうかという蜘蛛が家の中にいることも珍しくありません。
私的には蜘蛛に何か害を被ったことはなく、むしろ益虫だと思うので、家に居てもらうために見つけてもそのままで、家族も代々そうしていました。
隣の市に暮らす版画仲間から先日、蜘蛛がバッタを捕獲している動画を見せてもらいました。蜘蛛のハンター魂が見えて凄かったです。ご自宅のお庭で撮影したとのこと。トイレで飼っているという知人も居ましたし、近隣エリアでは皆さん蜘蛛込みの生活を楽しんでおられる様子です。
蜘蛛の糸を見るといつも思い出すのが、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」。
主人公のカンダタは私の心の中に住んでおり、ふとした瞬間に、今の私はカンダタだ・・と思ってしまう。
自分さえ良ければいいと思った時は大体、自分の状況さえよく見えていないので、結局カンダタ同様に自分も落ちてしまうのです。
近々、番外編で野仏紀行を投稿したいと思います。
※魚津埋没林博物館広報誌第54号


